49日目:アムステルダム難民

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2016年10月06日(木)
今日はオランダのアムステルダム港に入港予定のはずだった。
入港は9時の予定だったのだけれど、朝の6時ごろからずっと船は動かず止まっていた。
なんか変だなと思っていたら9時ごろに放送が入りアムステルダム港手前にある、運河の関門が故障をしており入港できないとのこと。

そのため故障が回復次第入港するとのことだったのだけど、いつまでたっても全然動く気配がない。

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結局11時半ごろに故障が回復する見込みがないとのことで、近くの港に停泊することになったのだけど、そこは何もない全くの田舎の港。

仕方がないのでネットで調べてみるとアムステルダムまで行くには約30キロの道を30分に一本のバスしか移動手段がない地域だという事が分かった。

この日は私も含めてそうだけど、アムステルダムの中心地のすぐそばに入港するとのことだったのでツアーを入れていない人が多かった。

でもピースボート側は特にアムステルダムまで送ってくれる方法を考えるてくれるわけでもなく、勝手に行けという。

基本的にピースボート側はツアーを入れない人間は、乗客として扱っていないというか、扱いが極端に冷たい。

その為仕方がないので、下船許可が下りると急いでアムステルダム行きのバス停まで歩いていったけれども、それでも既にバス停には50人以上の人が待っていた。みんな考えることは同じようだ。

それでも待つしかないと思って30分程待ってやっとバスが来たけれど、このあとのバス停で乗る人の為に一度に10人以上は乗せられないという事で断られた。結局10人だけ乗ってバスは発車したけど、この調子ではあと2時間以上バスを待つことになるので、一か八かひとつ前のバス停まで歩いて行くことにした。

そうすると私の行動に同調した人が一緒に行くということになり結局8人ほどで一つ前のバス停まで移動する。でもそのバス停が何処にあるのかわからないのでネットで地図を開き、それらしき方向にとりあえず歩いていったら、運良くひとつ前のバス停までたどり着くことができた。

でも、そこでも私と同じ人達が既に20人ほど来ていたので、これは駄目かなと思ったけれども、最後の望みとしてとりあえずまた30分近くバスを待つことにした。

やっときたバスに乗せてもらえるかどうかとドキドキしながら順番を待つ。すると意外とすんなり乗せてもらえて一安心。どうも後でわかったことだがここが始発だったので多めに乗せてもらえたようだった。
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でももともと待っていたバス停に来るとやっぱり乗せない。結局また多くの人達を置いてきぼりで行くのは少し後ろめたい気持ちがかなりあった。

それから小一時間ほどかけてやっと何とかバスの終点に着きました。でもここがアムステルダムではなくここからアムステルダム中央駅まで電車で移動をしなければならないのだけど問題が山積みでした。

まず切符の買い方が分からない。そして電車の乗り方が分からない。どのホームに行けば良いのか分からない。のないないずくしだったのですが、私以外の人達は何故か動く気配がない。誰かがやってくれるだろうという指示待ち状態です。正直言って完全に呆れ返りました。よくこんな気持で知らない国をフリーで行動しようと思ったものだと。仕方がないので私が全部聞いて確認して、全員の切符を買って、改札からホームまで案内して、どの電車に乗るのかを確認して、みんなを無事に誘導しました。おかげで問題なくアムステルダム中央駅に着くことができました。

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そこからも大変、あれしたいこれしたいと個々で勝手なことを言うので、それなら時間を決めて集合しましょうという事で別れました。

結局私以外は運河クルーズに行ったので、私は気楽にアムステルダム駅周辺を散策して遊びました。

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駅舎や、駅周辺の教会、ダム広場などを見て、ちょっと足を延ばして裏道に入ると突然水着を着た美女が窓際に立っていました。一瞬これは何と思ったのですが、この地域が有名な飾り窓地域だと気づきました。あとは私の興味本位で少し見学をすることにしたのですが、もっとも美女がいたのは入り口付近だけで、後はほとんどかなりのお年を召したおばさんばかりでした。多分入り口近辺は客寄せのために綺麗な方を置いていたのでしょうね。

後マリファナを売るというコーヒーショップの前も通りましたが、すごく変な匂いがして前にいるだけで気分が悪くなりました。
何となくあんなもの吸っていると人間ダメになるなと真剣に思ってしまいました。

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それ以上にびっくりしたのは、飾り窓地域には性行為をもろ表現した写真や絵が一杯あちらこちらにあるのですが、そんな中を小学生ぐらいの子供達が平気で歩いている事でした。まあ小さなうちから見慣れているので特に刺激がないのでしょうが、なんとなく将来が不安になりそうな気分でした。

まあそんな感じでアムステルダムの裏と表を少しだけ垣間見て、集合場所に行ったのですが、誰も来ません。結局20分も待ったのですが誰も来ないので、もう少し周りを見学しながら待っていようかなとも思っていたのですが、なんだか凄く腹が立ってきたので結局先に帰ることにしました。
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帰りも結構わからないことだらけで、切符の自動販売機自体来るときとは違うものだったので、そのたびに誰かに聞いて、電車に乗って無事にバス乗り場まで着くことができました。

バス停ではすでにピースボートの乗客がバスを待っていました。そしてバスが来て乗り込んだのですが、私の前にいた老夫婦の奥さんが運転手にチケットと言われたのに対して、「ただでしょ。ただでしょ」と日本語でまくし立てておりました。その後「ピースボートの責任だからピースボートからお金貰ってちょうだい。ピースボート。ピースボート」と車内中に響き渡る大きな声で叫んでおりました。当然運転手は何のことかわからないので、ひたすらチケットと言い返しますが、まだ「ピースボート」と叫んでいました。

 

さすがに旦那さんのほうが機転を利かせてお金を払ってバスのチケットを買い。乗り込まれたのですがそれでも奥さんは「何でお金を払ったの!ピースボートが悪いのじゃないの」とずっと車内で騒いでいました。確かにピースボートの対応はあまり良くなかったと思います。

フリーの人達を突然わけのわからない所で降ろして勝手に行けですから、怒りたい気持ちはわかります。

でも公共のバスには関係ないことです。そんな所で日本人の醜態を晒して何が得があるのかも分からない人間がピースボートには乗っているのですよね。

こういうわけのわからない自分勝手な連中をこの旅の間に一体何人見てきたかと思うぐらいレベルの低い人が多く乗っているのも今のピースボートの現状なのでしょうね。

個人的にとっても恥ずかしい思いをしました。

そんな変なおばさんが乗っているのと、なんとなくこのまま船に帰るのも惜しいので、帰りのバスは途中の停留所で降りて約四キロほどを歩いて帰りました。

途中に店や博物館や教会などがあったのですが、基本的には船が停泊した周辺はとても小さな町だったらしく、見物をするようなところは特になかったです。それでも夕暮れの異国の街を約一時間ほどのんびり歩くのはそれなりに楽しかったです。

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私が船に着いてから、私が置いてきた人たちもそれからすぐに帰ってきました。でも帰るのが大変だったのかとても疲れた顔をしていました。

なんでも運河クルーズに乗る時に時間内に帰れるのと、大幅に遅れるのが分かっているのとがあったそうですが、一人の人がどうしても長い方に乗りたいということで、そちらに乗ったそうです。

そりゃいくら私が待っていても帰ってこないはずです。多分私は人が良いと思われているからずっと待っていると思っていたのでしょうが、これで少しは自立できたのかなと思います。いい勉強になったかな。

正直言って自分一人で行動できないようなタイプの人は出来れば自由行動はやめるべきだと思います。いつも誰かが助けてくれるわけでもなし、その人の面倒をずっと見てくれるとは限らないという事を自覚してほしいです。

私はこれからできるだけ自由行動の時は、寄生虫みたいな人達を連れて歩くのはやめたいと思います。

帰ってから正直言ってかなり気分が良くなかったので、夕食の時久々にビールを飲んで、それから波へいに行ってウィスキーを飲んでしまいました。

こんなに疲れた日は久々です。一生懸命に人のためにやっても感謝されない。やって当たり前と思われている。そんな事を当たり前と思っている連中とは付き合いたくないです。

この日は同室のオノちゃんにかなり愚痴を言いまくって、やっと眠ることが出来ました。ほんとうに大変な一日だった。

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