58日目:自分の心の裏表

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2016年10月15日(土)
昨日よく眠れないせいか、今日は素直に5時40分に目が覚めた。というか、寝られないからそれ以前から起きていた。

太極拳に出るが体がだるい。なんとなく出てやっているという感じだけで真剣さが全くない。大体からして、真冬でもないのに6時を過ぎても真っ黒な空しか見えない中で太極拳をしても、気分が暗くなるだけが本音だ。

それでも、そのあとのノルディックウォーキングにも出ようと準備していたら、途中で今日は雨で中止という情報が入り、そのまま部屋に戻って寝てしまった。

次に目が覚めたら8時前になっていた。まだ外は真っ暗だから体内時計が正常に動いていないのかもしれない。とにかく慌てて朝ご飯を食べに行く。今日は珍しく同室のオノちゃんと和食を食べに行った。

食後、部屋に戻った。いつもならこの時間ではすでに部屋の掃除が終わっているのだけれども、今日はまだ始まってもいなかった。

今日の日の出は9時前と異常に遅いので、みんな時間の感覚がズレてしまって行動が遅くなっているのかもしれないと思った。

仕方がなく暫く部屋でのらりくらりしていたら、やっとハウスキーパーのお姉さんが来たので、慌ててipadをもって8階のロビーに行ったが、今日は何故か人がいっぱいで座る席がない。みんなやることがなくって難民になっているのだろうか。

 

しかたなくネット用のパソコンテーブルに座り、家にメールを書く。と言ってもこの何日かは何も行動していないし、事件らしいことも起こっていないから全然といってよいほど書くこともない状態なので、本当に内容のないメールになってしまった。

メールを送って部屋に戻ったら掃除が終わっていたので、また部屋でのらりくらりと何をするわけでもなくベッドの上で寝っ転がって過ごす。

やる気がでないことに対して、恥ずかしいという気持ちがあって、頑張らなければいけないと思っているのに、結局何もしない。

最近暗くて寒い海にいるせいで、せっかく治りかけていたうつの症状がちょっと悪化してきているかもしれないと思う。こんな時はとにかく焦りは禁物か。

それでも10時からのサルサは出なきゃと思って参加する。しかしサルサは新しい技を連日どんどん教えてくれるので、運動音痴の私はすでにアップアップの状態になっている。今日もほかの人の迷惑にかなりなったと反省。

レッスンが終わった後、私の下手さを見かねてレッスン仲間が個人レッスンをしてくれた。手取り足取り教えてもらったので、少しは理解して出来るように思うけれども、次のレッスンの時にはまた綺麗に忘れていそうな気がする。なんだかこんな調子でやっていていいのかますます自信がなくなる。

 

それから部屋に戻ってipadでゲームをしてお茶濁し。本を読むのも少し飽きてきた。この調子であと46日もの航海を乗り切れるのか本当に心配になってきた。

ほかの人は船内生活を楽しんでいるのだろうかと余計なことだけどふと気になってしまった。

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11時半に早めの昼食に行く。最近寒いから麺コーナーが混むので早めに行ったけど、やっぱり混んでいた。今日は醤油ラーメンだったけど、相変わらず出汁がとってもぬるい。日本に帰ったらまっさきにやけどするくらい暖かい麺類を食べたいという気持ちになった。

昼からも特にすることがなく、本を読んだり、ゲームをしたり、デジカメのデータ整理をしたりして時間をつぶす。退屈ではないけどやる気が出ない。このままずっと寝ていたいという気持ちがするだけだ。

今日は船内のビンゴ大会がある日で、他の人達は結構盛り上がっているようだ。でも個人的にはちゃちな景品に必死になる気持ちもしないし、第一1枚400円もするカードを買ってまで参加する気になれない。

多分1000枚くらいは売れるだろうけどその売り上げの40万円は丸々ピースボートの利益になるのだろうな。景品の総金額はどう考えてもその半分もないのだから、なんでも商売にしてしまうピースボートの根性には恐れ入るけど。

 

船の中ではもうすぐ「まんなか発表会」というカルチャー教室や自主企画の発表会があるので盛り上がっている。

食事もしないで一所懸命発表会のために練習している人を見ると、打ち込めるものがあるのが素敵に思える。

でも逆の自分はそんな人達を、大したことでもないのに大騒ぎしているとみている。

 

どっちの自分が本音か分からないけれども、何となくビンゴにしても、発表会にしても私のレベルから考えると幼稚な事で夢中になれる人が羨ましいと思えてしまう。

それほど世の中に退屈しきっているのが今の自分なのだから。

 

ビンゴの時間に部屋でシャラクさんと3時間ほど、ご禁制のワインを飲んで過ごした。

話のほとんどがピースボートの悪口だった。質の低下という言葉が何度も出たけれど、大したことでもないことに騒げる、楽しめる、そんなことはばかげていると言いながら、そんなことで楽しめる人たちが羨ましいのが本音だ。

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この日は時差の関係で何とか翌日になる前に寝たけれども、最近やる気のない一番の理由が自分を盛り上げてくれるものが何も無い事に気づいた。

まだまだ時間があるのだから自分のしたいことを見つけていかなければ。

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