29日目:ピレウス上陸

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2016年09月16日(金)
朝6時に目が覚めた。昨夜は部屋が妙に寒くって寝つきがとても悪かったが、今日からヨーロッパの旅の始まりだ。

この一か月間の日程はとっても強行軍になるのだけれど、体調がついて行けるか心配だ。

昨日も体の調子が悪いと言いながら休養のしないでお酒ばかり飲んでいるのだから。

 

起きてとりあえず、朝食を食べに行く。食べておかなければ体がばてると思ったからだけど食欲はなかった。

それから今日のツアーの用意の確認をして、この一か月間のために、海外で使える格安携帯を持ってきたのでそれが使えるか実験をしてみる。

最初はなかなかつながらなかったけれど、何とか繋がったが速度が異常に遅い。やはり格安携帯にしたのがまずかったか。

でも一月間2ギガまで使えて12000円の料金は魅力的だった。大手でこの手のサービスを使ったらいったいいくら掛かるか分からないので、遅いぐらいは我慢すべきか。

トイレも行っていざ出発の準備となる。ツアーの受付場所である7階のブロードウェイに行く。

私の取ったツアーはアクアポリスとプラバ地区散策というコースで個人的にはアクアポリスで神殿跡さえ見えればと思って選んだツアーだ。

それもピースボートからももらった10万円の特別優待券を使ったので費用はほとんど出していないのだからお得だった。

このコースは230名という大人数が参加するコースだから、移動するだけで結構大変だ。

まずピレウスからアテネ市内までは渋滞で車が全然動かない。とにかく道が狭くって車が走れないのだ。

それにもまして運転マナーの悪いこと、平気で車の前に割り込んできて追突寸前になることが何度かあった。
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そんな乗り心地の悪いバスに揺られること1時間でやっとアクアポリス前に到着。
しかし今度はバスを停める場所がないので、それを見つけるのにまた一苦労だった。

やっとバスから下りれたと思うと、すごい数の観光客。世界中からここに来るのだから当然かもしれないが人ごみの中をくぐってアクアポリスの丘を登って行った。

途中でトイレがあったがここも大渋滞。そして入場券売り場もすごい人の列が並んでいる。でもツアーなので入場券に関しては先に確保されていたのでその列には並ばずに済んだことは助かった。

アクアポリスの丘を登る道は大理石でできているために、凄く滑る上に段差が適当で段ごとに高さが違うためにとても歩きにくい。

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それでも約10分程歩いてやっとパルテノン神殿と対面。確かに迫力があったけど、工事現場の足場に固められた風景には少々興ざめしました。

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それ以上に人が多くって人をかき分けて、その間からパルテノン神殿を見るという感じで、じっくりと古代文明と向かい合うという事ができなかったのがちょっと残念。
結局パルテノン神殿には1時間近くゆっくり見たというか、前に進めなかっただけというか、それほど人が多すぎて人ばかりを見ているうちに時間が過ぎた感じだ。

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それからアクアポリスの丘を下るのだが、今度は降りるのが大変でここも人が多すぎてなかなか前に進めない。

トイレにも行きたかったのでできるだけ早く降りようと思ったけれど前が進まないから気持ちだけが焦る一方だ。

何とか降りる事が出来たと思ったら今度はどこかで道を間違えてしまって、来た道と違う道を歩いていた。

 

これは困ったことだと思って必死になって歩くいて、やっと駐車場の近くで別のピースボートのグループを見つけてトイレの場所を教えてもらい、またアクアポリスの丘を上ることになってしまった。それでも5分程歩いてなんとかトイレも発見。

幸い登りの頃に比べてトイレがかなり空いていたためにすんなりと行けたが、もし混雑していたら完全に集合時間に遅刻していたと思うとぞっとする。

それから急いで集合場所に戻ったのが5分前だったけれども、集まっている人が意外と少ない。

一瞬集合場所を間違ってしまったのかと思ったが、結局全員が揃ったのは集合時間を10分も過ぎてからだった。どうも私と同じでかなりの人が迷ったようだ。ツアーから帰ったから知ったことだけど別のグループでは3時間も遅れた人がいて、結局ツアー自体が台無しになったそうだ。たしかにこんなに混んだ処で、集合場所もわかりずらいのだから起こりうると思った。

アクアポリスを出発して、バスで車窓からの市内観光をした。でも個人的には近代オリンピック発祥の地のオリンピックスタジアムを見たかったけど、日程表ではそれも車窓観光になっていたので、ちょっと残念だった。ところがバスを停めるスペースがあるとのことでオリンピックスタジアムで急遽写真の撮影タイムを作ってくれた。

勇んでバスを降りてオリンピックスタジアムを撮りまくった。そしてオリンピックスタジアムを見て、なんとなく感激している自分が嬉しくなった。

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その後、プラカ地区で散策してお土産屋でスーツケースに貼るシール2枚と、ピンバッチを5ユーロで購入。私のアテネでの土産は以上で終了だった。

個人的にあまりお土産物に興味が無いので、いつも海外に行ってもめったにお土産物を買わない主義なのだ。
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それ以降は見るものも特になくプラプラ歩くだけの観光。でもその途中で何人かジプシーの物乞いにあった。ユーロ圏は移民に寛大と聞いていたけれど、ジプシーなどはやっぱり差別されているのか彼らの生活は酷く貧しいようだ。

ピレウス地域で昼食も食べた。ギリシャの郷土料理だったらしいが、前菜は訳が分からないものが出てきて余りおいしくなかった。メインは豚肉とピラフみたいなものだった。

これは結構食べれたが量が多くお腹が一杯になり結局残してしまった。最後にデザートに出たブドウは美味しかった、甘くって皮ごと食べられる。

でも全般的にギリシャ料理は塩辛く感じて私には合わないようだった。

 

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食事が終わったら、もう今日のツアーは終わりだった。船に着いたのは2時半頃だったので出航までまだ大分時間があるので、ピレウスの街を散策する事も考えたけれど、とにかく人ごみの中を歩いたことでとても疲れが出てしまったので素直に船に戻った。

それからは日本にメールをしたり、洗濯をしたり日記を書いたりして時間をつぶして夕食を食べた。

普通寄港地の夕食はカレーライスなどのような簡単なものと聞いていたが、この日の料理は品数もボリュームあり、昼にお腹いっぱい食べた私には結構きつかった。おかげで今もお腹が一杯の状態が続いている。

その為腹ごしらえのつもりで、バーピアノでボトルキープしたウィスキーを一杯だけ飲みに行った。つまみも取らずただ酒を飲みに行った客だけど嫌な顔一つせず、笑顔で対応してくれたマスターには感謝する。本当に私は儲からない客だ。

おかげでちょっとお腹の動きが良くなったような気がするし、お酒のおかげで今夜はぐっすり眠れるような気がする。

同室のオノちゃんが汽船リミットぎりぎりに戻ってきた。今日はフリーでアテネの街を7人で自由散策に出たのだけれど、盛り上がってしまってぎりぎりまでお酒を飲んでいたとか。

まあ無事に戻ってきてよかったけれど一歩間違えれば強制離脱になることもあるので気の小さい私にはできない芸当だ。

思い通りの時間で移動できると思っているのは日本人だけの考え方だ。本数の多い地下鉄だとしても30分も1時間も突然来なくなるのがヨーロッパだ。

私自身はそういうことを経験しているからとても怖くて時間ぎりぎりの行動など出来やしない。

どちらの考え方が正しいとは言えないけれど、日本のように何事もスムーズに行ける国はなかなかない。交通機関しかり、お店での対応しかり。

細かいことを気にしすぎるのが私の性格だけど、その性格のおかげで今迄無事に乗り越えてきたことも事実だ。だからこれからもそうするだろう。

とにかく今日も疲れた、明日もサントリーニ島観光だ。ゆっくり体を休めなければ。

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