パシフィックワールド号誰が買ったの?

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ジャパングレイスがピースボートを2隻体制から1隻体制に変更すると決めてから、早2週間ほど経ちました。

なんか、新しくなった公式サイトを見ていると今までのことは全部なかったようなふりをして、全く新しく募集をしているように見えますが、考えてみると今までのオーシャンドリーム号やゼニス号で申し込んだ人達はどうなっているのか。また中止になった12月のクルーズと夏のショートクルーズの人達はどうなったんだろうと凄く気になります。

4月のクルーズが中止になった時、旅行代金を分割で返すとジャパングレイスが一方的に通達してきた時は、かなり不満や怒りが爆発した予約達がSNSや、このサイトにかなり書き込みをされましたが、8月、12月のクルーズの中止が発表されたときは、何故かSNS等でそういう書き込みを全く見なくなりました。

いや正確に言えば12月のクルーズが中止になったとき1人だけですが、「来年のクルーズに振り返られて、何だか得した気分です」と書いている方を見かけましたが、4月の時より何か好条件が掲示されたのでしょうか。

それとも返金は分割であるという事が周知されていて、それほど驚くことではなくなったのかなとも思ってしまいます。

まあ、中止になった影響ためにこれで3クルーズ分の旅行代金を返金することになったのですから、どう少なく見積もっても毎月億単位のお金を3年間払い続けなければいけないのは事実です。

だから、個人的にはクルーズを2隻体制から1隻に絞って、なおかつコロナ禍だから安く船をチャーターする事が出来たので、ジャパングレイスも少しは経費が減り、返却しなければ行けない旅行代金も少しは余裕が出ると思っていたのですが、最近のクルーズニュースを見ているとちょっとまずい方向に行っているんじゃないかなと思うことが出てきました。

パシフィックワールド号は元はプリンセスクルーズのサン・プリンセス号ですから、ジャパングレイスも新チャーター船発表と言って来たときは、当然プリンセスクルーズからチャーターしたものとばかり思っていました。

ところが、プリンセスクルーズいや、正確に言えばプリンセスクルーズの親会社である世界最大のクルーズ船運航会社であるカーニバル・コーポレーション自体が、コロナ禍の影響で経営不振に陥り傘下の船を大量に売却したのですが、その中になんとパシフィックワールド号(サン・プリンセス号)も入っていたんです。

それが先日売却先が決まったという話がネットニュースで結構出ていました。その時は売却先は不明だという事だったので、どこが買ってジャパングレイスにチャーターしたのかと思っていたのですが、常識で考えると今のジャパングレイスに買ったばかりの船をチャーターしてくれる心の広い船主はなかなかいないだろうと思います。

強いて言えば長年ピースボートの運航にたずさわってきたシーホークコーポレーションリミテドインクという会社があるんですが、ここの会社自体存在自体がもう一つよく分からない会社だし、いくらコロナ禍ですでに建造して25年の船だからと言っても、造るのに300億円以上かかった船ですから、今の相場で考えれば4,50億円ぐらいはするでしょうから、ぽんと買うとは思えません。

そう思っていたら昨日クルーズの情報で結構有名なサイトCruise Industry Newsでこんな記事を見つけました。

それにはカーニバル・コーポレーションが売りに出した船の一覧が載っていて、その中にサン・プリンセス号も載っています。(一番最後の船)、そこのバイヤーという欄を見るとピースボート(ジャパングレイス)と書いてあるのです。

まあネットの記事ですから100%信用出来るとは思いませんが、少なくともこのサイトは割と信用出来る所だと思っていますので、これを見た瞬間びっくりしました。

もしこれが事実なら、パシフィックワールド号はチャーター船ではなくってジャパングレイスの所有物だったという事です。

買ったという事は当然購入代金を支払わなければいけないのですが、どうやって支払ったのかと思ってしまいます。

一番考えられるのは、エコシップ建造の着手金を流用したのかなと思ってしまいます。

エコシップは表面上フィンランドのアークテックヘルシンキ造船所と契約し、着手金も払ってすでに造船が始まっていることになっていますが、実際はアークテックヘルシンキ造船所自体なくなっており、製造されていないのは事実です。

「エコシップの情報が全くないのは何故?」を参照して下さい。

だから、着手金も払っていないと思われ、又今後も出来る可能性はかなり薄いとしか言い様がない状態なので、そのお金を今回のパシフィックワールド号購入に利用した可能性は大いにあると思います。

しかし、ここで大きな問題があります。この着手金はどうやって捻出したのでしょうか?

銀行からの融資、コロナ禍の国からの融資、まさかそれは考えられないでしょう。

考えられるのはただ1つ、すでに3年先のクルーズまで売っている旅行代金一括支払いの予約金です。

これを流用して船を買った可能性はあると思います。

もともとエコシップの予約を募集するとき、旅行代金の一部は船の建造費に充てられますと書いていたので、使っても良いと思い込んでいるのかも知れませんが、今回の船はエコシップではありませんし、そのお金が使えるのなら、先に返していない旅行代金を返してから、次のクルーズの事を考えるべきだったと思います。

もし今回のこの記事が本当であれば、エコシップは確実に出来ないでしょうし、コロナ禍でクルーズがどうなるのか分からないときに船を持つことはかなり危険で、ジャパングレイスと言う会社自体の存続に大いに関わる問題と思います。

個人的には、買ったという報道が間違っていて、おとなしくチャーター船1隻体制で暫く運航して、とにかく返すお金を早く返して欲しいと願うばかりです。

 

コメント

  1. ブラックリスト より:

    Den様、新情報いつも有難うございます。
    私はJG,PBが生まれ変わるには内部から半沢直樹が出て来ないと
    再生は無理だと思っています。

  2. Denさんのいつもながらの迅速かつ正確な情報収集と分析にはただ感心するばかりです。

    私も、株式会社ジャパングレイスは、カーニバル・コーポレーションからサン・プリンセスをチャーターするのではなく実質的に買い取ったのだと思います。

    株式会社ジャパングレイスは、OCEAN DREAM号については、パナマの
    SEAHAWK CORPORAION LIMITED INC
    https://opencorporates.com/companies/pa/659713
    からチャーターしており、

    それを
    MARITIME HOLDINGS GROUP INC
    http://www.maritimeholdingsgroup.com/
    に運行委託しておりました(同社のホームページをご覧ください。)

    しかし、その実態は、実質的に株式会社ジャパングレイスの支配下にあるSEAHAWK CORPORAION LIMITED INCの名義でスペインのPULMANTUR社から買取り、それを株式会社ジャパングレイスがチャーターする形にしていたものと思われます。

    この度のZENITH号についても同様にPULMANTUR社からSEAHAWK CORPORAION LIMITED INC名義で買取り、それを株式会社ジャパングレイスがチャーターする形にしていたものと思われます。

    今回のサン・プリンセスについても同様に株式会社ジャパングレイスが、SEAHAWK CORPORAION LIMITED INCの名義でカーニバル・コーポレーションから買取り、それを株式会社ジャパングレイスがチャーターする形を取ることになるのでしょう。

    そうするとDenさんの推理の通りカーニバル・コーポレーションにサン・プリンセスの購入代金を実質的に支払ったのは、株式会社ジャパングレイスということになります。

    取消になった今年4月、8月のZENITH号およびOCEAN DREAM号クルーズの申込金の返還すら出来なかった株式会社ジャパングレイスが、実質的にサン・プリンセスの購入代金数十億円を支払うことが出来たとすれば、エコシップで集めた約50億円といわれる申込金を充てた以外にはないでしょう。

    建造費総額570億円を要するエコシップの建造が不可能であることは最早疑いようもないことですが、それであればもちろん上記50億円は、エコシップ建造不能の発表と同時にエコシップ申込者に返還されるべきものです。

    しかし、Denも推測されるとおり株式会社ジャパングレイスは、これを既にサン・プリンセスの購入代金に充ててしまった可能性が高いとみざるを得ないのです。

    株式会社ジャパングレイスは、早晩エコシップ建造不能を世間に公表せざるを得なくなりますが、そのときエコシップ申込金の返金がどうなるのかは言わずもがなのことでしょう。

    これぞエコシップが詐欺まがいといわれる所以です。

  3. 南海カゴメ より:

    今やエコシップは完成の見込みは全くありませんから、多くのエコシップ申込者はパシフィックワールド号クルーズに乗り換えざるを得なくなるでしょう。
    どうしてもそれがいやだというなら否応なく完済される当てのない3年分割返済にされてしまうのですから。

    パシフィックワールド号(旧サンプリンセス号)は1995年建造で、同年代に建造された姉妹船は今般スクラップとしてトルコなどに売却されているくらいですから、見かけはともかくとして船体全体としてはかなり老朽化しています。

    パシフィックワールド号世界一周クルーズが2021年4月以降に実施出来るかどうかは世界的コロナ感染拡大状況の下では大いに疑問のあるところですが、仮にこれが現実に出航出来たとしても、最新鋭船たるエコシップクルージングを6年余りも夢見続けてきたひとたちにとっては、ピースボートに騙されたという失望と怒りの気持ちしか起きないのではないでしょうか。

    ましてやパシフィックワールド号クルーズが2021年4月以降に出航出来なかった場合には、ピースボートと株式会社ジャパングレイスに対するエコシップ申込者たちの怒りは爆発してしまうのではないでしょうか。

    でも、ピースボートと株式会社ジャパングレイスには、いかなる場合にもその責任を取ろうという人間はひとりもいないのですから、結局エコシップ申込者の誰もが、大金を失って泣き寝入りするしかなくなるのです。

    こんな理不尽なことが許されて良いのでしょうか。

  4. 花カッパ より:

    Denさん、いつも新しい情報を見つけてくださり、ありがとうございます。

    私には、ジャパングレイスとピースボートが
    有り金全部(他人のお金も含め)を
    「一発逆転大博打」に賭けたとしか思えません。

    GIレースの14番人気単勝に全部、くらいの確率でしか当たらない気がしますが…。
    もともと、学生団体のノリ、丼勘定の団体ですからね。

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