ピースボートって船の名前と思われているかもしれませんが、実はピースボートと云うNGO団体が企画して地球一周している船が通称ピースボート呼ばれている船なんです。
だから船はいつも同じ船とは限らないですが、2017年現在オーシャンドリーム号という船がピースボートとして運行されています。
ちなみにこの船もあと3年で引退予定で、2020年からは新造船のエコシップと呼ばれる船が就航予定だそうなんですが、とりあえずしばらくはオーシャンドリーム号が世界一周する船だと思って下さい。
この船のことをもう少し詳しく説明させてもらいますと、作られたのは1981年のデンマークで作られた船で、今年で36歳になる船です。
普通クルーズ船なら、もう引退してもおかしくない船なんですが現在もバリバリの現役で運行しております。
船の総トン数は3万5千トンとクルーズ船としては少し小さめです。今までこの大きさでないとスエズ運河とパナマ運河が通れないのでこの大きさになったと言っていましたが、去年どちらの運河も拡張工事が行われた結果、もっと大きな船でも通れるようになりました。
そのため現状ではこれより大きな船でも地球一周をしている船はあります。
船の全長は205メートル、全幅は26.5メートルでサンデッキを入れて11階まである構造になっています。
ちなみに乗客定員は1422人ですが、確か部屋数は500部屋そこそこだったはずなので、普通のクルーズ船の様に2人部屋がメインではなく、4人部屋が多い作りになっています。最低値段が安いのは実はこの4人部屋を利用する料金だからなんですよね。
現在の船の船籍はパナマですが多くの船がそうであるように、税金対策のためにそういう形にしているだけで実際のオーナーはどこの国の人なのかは不明です。(というか私が知らないだけですが)
先程古い船だと書きましたが、内装自体はそれなりに改装されているようで、客室もレストランもそれほど古さは感じないです。ですから施設面においては意外と不便を感じることはないですが、基幹的なシステムが古いためにエンジントラブルや配管からの水漏れなどは実際私が航海している時に何度か起こったことも事実です。
まあ、そのあたりがピースボート側も分かっておられるので、現在新造船の計画を進めておられるのだと思いますが、新造船になると料金も一気に上がるみたいなので、もし安い値段で地球一周を望まれているのなら、今が最後のチャンスかもしれませんです。
あとピースボートの運営システムは少し複雑になっていますので、ちょっと説明しておきます。
地球一周の企画などを行っているのが先程も言ったピースボートというNPO法人なんですが、実際の運営や実質的な管理はジャパングレイスという旅行会社が行っています。だから予約やツアー代金の支払い、オプショナルツアーの実施もジャパングレイスが行っているんですね。
さらに船自体の運営はオーシャンドリーム号自体が行っていて、乗っている乗員もオーシャンドリーム号に雇われた人達で、殆どが東南アジアや東欧出身者で占めています。
その為時々トラブルが起こった時にどこに言えばよいのか迷ってしまう場合があります。実際この3つの組織がしっかり連携してくれていたら問題がないのですが、少々難アリという感じが私の素直な感想です。
個人的には細かいことを気にしなければ、なんとかなるレベルの船だと思っていますから、これぐらいは仕方がないのかな。(^_^;)
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