100日目:退屈だから荷物を片付けよう

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2016年11月26日(土)
昨夜は何となく深夜まで寝れなかったせいもあり、結局起きたのは7時半を回っていた。

もっとも今日から早く起きてもすることは何もなくなったのだけれど。実際今日の船内新聞の日程欄は余白ばかりが目立つ。

それからのんびりと同室のオノちゃんと久々に4階で朝食を食べに行く。ここの冷凍納豆ももう食べることがないだろうな。

 

部屋に戻ってからは特にすることもないので荷物の整理をすることにした。改めて荷物整理を初めて気が付いたが思った以上の物を船に持ち込んでいた。衣類はもちろん。変な日用品まで結構持ち込んでいた。そのくせ結局一度も使わなかったものがかなりあったのにも驚いた。おかげで荷物を整理して梱包するのがとても大変なことだった。

もっともそのおかげで退屈する暇がないほどバタバタと部屋の中を動き回っていた。それでも3時間ほど作業をしていたら、ある程度めどがついたのでお昼ご飯を食べに行った。この日も飽きずに麺料理だ。日本に帰ればいくらでも食べれられるのに、何故かピースボートのデッキで食べるスープの冷えた麺類が愛しい気分になっていた。

でも帰ったら一番最初に熱々スープのラーメンを食べようと思っているのだけれどもね。

 

それから部屋に戻って船内テレビを見たら昨日終わったはずの「北の国から」をやっていた。そういえば「北の国から」は本放送が終わった後でスペシャルドラマとして何度か放送していたから、その分のようだ。これで帰国するまでの間、時間をつぶせる可能性が出てきたので少し嬉しかった。

テレビが終わったら本を読んだ。実際船内企画が全くないのだから本当に時間つぶしが大変だ。

 

3時から下船の説明会があり聞きに行くが、特に目新しい情報なし。前日に配られた紙の資料と変わらない内容が語られただけだ。そういえば昨日資料と一緒に「地球一周証明書」というものが入っていた。私の名前と寄港した港が書いてあった。これだけの国を廻ったのかと改めて思い起こした。長かったけれど、3ヶ月半も過ぎてしまえば本当にあっという間だった。

地球一周証明書1

 

夕方からは船長主催のフェアウェルパーティがあり出席したが、日本を出港したときに行ったウェルカムパーティと全く内容が変わらず企画力のなさに呆れかえってしまった。

よくピースボートは企画が豊富で楽しいという人がいるけど、すみません。そういう方はきっと近所の老人会や慰労会に出てもとても楽しめるタイプの人だと思います。個人的にはいくら安い船だといっても、ピースボートも地球一周のクルーズ船と言っている限りはもっと船内での一般受けする企画を増やすべきだと思う。確かに熱狂的なリピーターに支えられているピースボートだけど、彼等もいつまでも乗ってくれるわけでもないし、新しい顧客の心をつかむにはもっと工夫が必要だと思う。

その後の夕食もフェアウェルディナーという事で赤のグラスワインといつもより少しだけ豪華な洋食が出た。スペシャルな食事もこれで最後。普段あまり出ない牛肉がメイン料理だったので個人的は結構嬉しかった。

メニュー

 

この日のディナーには今回のクルーズに感謝を込めて全スタッフが歌ってくれるという事でとっても期待した。でも結果はかなりがっかりだった。とりあえず全スタッフが登場したけれども、伴奏が流れきても真剣に歌っているスタッフはほとんどいない。ただ立っているだけの人がほとんどだった。

image2

確かにスタッフは普段から激務をこなしているから、こんな事に時間を割く余裕もなかったのだと思う。毎日疲れている彼等に歌の練習をしろなどとは思わない。

ただ他のクルーズ船のようにこういうサービスをやっていますよと、見せようとしている姿勢が何だか哀れに感じてしまう。

お金も時間もかけずに楽しませることを考えるのがピースボート事務局の仕事だと思うけれども、彼等は船旅を楽しませることより政治運動や自分達が行っていることが立派だと言う事をアピールすることしか考えていないから、結局いつも乗客は置いてきぼりにされてしまう。クルーズ船としてこれからもピースボートを残していきたいのならもっと根本で人を楽しませると姿勢を全面的に出した企画を考えてもらいたいものだ。

 

結局ピースボートが素晴らしいという人は船の企画が好きだと言うより、いろんな人と出会えるからとか、のんびり出来て船内にあまり制約がない船旅が出来ることで惚れ込んでいるのだと思うけれども、他のクルーズ船に乗ったらスタッフの技量や教育のされ方のレベルがピースボートとあまり違いすぎてびっくりするだろうと思う。

これから日本にも外国資本の大型クルーズ船がどんどんと入ってくるだろうし、カジュアルなクルーズ船も増えていくことだと思う。そうなった時に今のままでと同じような態度で乗客に接している限り一部のリピータ以外からは、本当にそっぽを向かれてしまう可能性が大だと思う。これから生き残れるかどうかは企画力と乗客に対しての甘えをなくすことだと思う。

 

たしかに今は安い値段で地球一周を出来る船はピースボートぐらいしかないけれども、今後外国資本の船で安価な値段で地球一周する船が出てくる可能性だってある。またピースボートが造ろうとしている新造船に代替わりする時には料金もかなり上がるのではないかと言われている。

 

そうなると私などはお手上げだ。今度世界一周をするならば、船以外の方法で考えるかもしれない。その方が手軽に安くなるだろうから。

 

個人的にはピースボートにはこれからも存続してほしいという気持ちも本音だ。でも乗客不在で運用しようとすれば、遅かれ早かれ自滅するのは目に見えている。それを一個人の気持ちだけど伝えておきたい。

この日も時差調整があり、日本との時差は1時間となった。日本までもう少しだ。

 

正直ピースボートは人間関係では満足する船旅だったけれど、それ以外には不満だらけの船旅だったとしか言えない。

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