2016年10月11日(火)
朝9時船は予定通り、レイキャビクの港に着岸した。
天気は予想通りというか相変わらず荒れ模様だ。少なくとも今日もオーロラ観測ツアーは多分行われなさそうな気配で最後の望みの立たれた気分になる。
そんな中私はアイスランドのゴールデンサークル観光ツアーに行った。
ゴールデンサークルとはアイスランドの南部にある、地球のプレートの裂け目が見えるシングブェトリル国立公園と、ゲィシールと呼ばれる間欠泉とグトルフォスの滝の壮大な大自然を見ることができるコースで私が今回のピースボートに乗って一番行きたかった所だ。
ツアーバスに乗りこむときから既に雨と風が激しい状態で、ほとんどハリケーンという感じだ。この状態で今日の観光が決行されるのかなとかなり不安になる。
それでもバスは出発をしてまず牧場に寄りトイレ休憩をとる。
それからバスは何もない道をひたすら走ったが、途中で雨が激しくなりバスの前が全然見えなくなったので、バスの運転手が途中で止めてフロントガラスの曇りどめの塗ったけれども、あまり効果がなくそのまま前が殆ど見えない状態でひたすら走った。
正直いてかなり怖かった。車があまり走っていない道だったから大丈夫だったのだろうけども、日本では絶対にあんなに視野が悪い状態で運転できる人はいないだろうな。
とにかく何とか無事に最初の観光地の火口湖に着き、見学に行くが雨風があまりにもきつくって火口湖をちょっと見て写真だけを撮って、すぐに引き返すという感じだった。火口湖は少し緑色をした水で、何となく阿蘇山の火口湖を思い出してしまった。
次にゲィシールと呼ばれる間欠泉を見に行く、幸いこの時は雨風が大分おさまっていたので、大迫力の熱湯が30メートルの高さまで飛ぶ様子を4回も見てしまった。その迫力がさすがに凄かった。心から感動をしたという感じであった。自然の脅威に感謝したい。
ゲィシール近くのホテルで昼食時間を取った。バイキング形式で色々なアイスランドの郷土料理が食べられたが、スープと魚料理が特においしかった。あとデザートが豊富にあったので、お腹いっぱいに食べてしまった。アイスランドは海に囲まれた国なので魚介類が豊富に取れるせいか、個人的には新鮮な食材を使った料理にとっても満足した。
食後、グトルフォスの滝の見学に行く。正直言ってそれほど規模の大きな滝ではなかったので期待していなかったのだけど、行ってみてびっくりしたその水量の多さとダイナミックな滝の流れに圧倒され、大雨の中、滝のそばまで行ってじっくりと観光した。この滝にも本当に心が打たれた改めて大自然の凄さを心から感じることができた。大満足。
最後に行ったのはシングヴェトリル国立公園で、ここの売りはアメリカ大陸のプレートとユーラシア大陸のプレートがちょうど分かれている地点という事だ。その為道を分けて、両大陸のプレートが見えるという凄い地域だ。
ただ残念だったことは、このころから雨風とも激しくなってきており、本来なら一時間ほどのハイキングを予定していたのだけれど、とても歩ける状態ではなかったので、個人の判断で行けるところまで行くという事で見学を行った。
途中足場の悪い、岩場や雨でぬかるんだ道もあったけれど、とにかく見たいという気持ちいっぱいで雨にずぶぬれになりながらプレートに向かって歩いて行った。
その為かプレートの裂け目が見えた時は本当に涙が出るほど感動した。両大陸の中間地点に立った時にはなんだか不思議な気持ちになった。
結局30分弱の短いハイキングになってしまったけれども、念願の地球の裂け目を見ることができてこれも満足した。
結局最悪のコンディションの中での見学だったけれども、個人的にはピースボートに乗って初めて満足できるツアーとなった。
でもアイスランドの自然はこんなものではないことは充分承知しているので、いつの日かまたじっくりとこの地を訪れたいと思った。
ただ一つ残念だったのは、お土産物がとっても高かったこと。ヨーロッパの他の国比べると倍くらいの値段がした。なんでも魚介類以外はほとんど輸入に頼っているために、その分コストがかかるそうだが、ビックリするほど値段が高かった。個人的には世界一物価が高いと言われるスイスより高く感じた。
ちなみにこの日のオーロラ観測ツアーは予想通り中止になった、結果オーロラの観測は完全に絶望となった。
幸いというか私は2日目の素晴らしいオーロラを見ることができたことが救いだった。でももっと見たかったというのが本音だから、ぜひこの地は再び訪れなければと言う気持ちが強くなった。
こんな悪天候の中でもアイスランドは素晴らしい地だと思った。
明日はいよいよ巨大温泉のブルーラグーンだけど、明日も天候は大荒れの予想だからやっているのかどうかちょっと心配しながら寝ることにした。
コメント