ピースボート催行中止続々!? クルーズ業界は最大の激震

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この記事に関しては内容が今の時点に合わなくなったことと、またある圧力がかかったためにこのページ自体がネットで近々検索不可となりますので、新たな真実と最新の情報に合わせて大幅な変更、画像の全ての削除などの変更を行いました。(2020年5月13日)

新型コロナウイルスの影響で旅行業界、特にクルーズ業界は今までにないくらいの激震を味わっています。

すでにご存じだと思いますが、ピースボートにおきましても3月8日出航の春のショートクルーズの中止、また4月発のゼニス号第1回クルーズ、及びオーシャンドリーム号104回クルーズが中止になりました。

その中止も春のショートクルーズはずっと何故か30%という価格でセールをしていたクルーズでしたので、予約があまりなかったと思われますが、2月12日頃突如として公式サイトから消えてしまいました。

ジャパングレイスがダイヤモンドプリンセスでのコロナウイルス騒ぎに関連してピースボートとしての対応を発表したのが2月5日で、その後春のショートクルーズで寄港する予定を中国の「青島」から韓国の「仁川」に知らないうちに変更されていました。

そのまま行くのかなと思っていたのですが、突然サイトから削除され、出港地の神戸港の寄港もキャンセルされていて、あれあれと思っていたらこのクルーズを申し込んでいた方宛てに中止のお知らせメールが来たそうです。

理由は103回クルーズの後にオーシャンドリーム号が定期的なメンテナンスに入る予定だったのですが、そのメンテを行うのが中国のドックだったらしく、出来なくなってしまったためだそうですが、その後2月下旬からずっと広島港に居座っており、現在の時点でもドッグ入りする見込みが全く立っていません。(2020年5月13日時点)

それに現在もこの船には約100名の乗員が船内に取り残されたままだとの事です。周辺の住民からは長崎のコスタクルーズの件もあるので何とかして欲しいという意見も出ていますが、ジャパングレイス側は乗員は一切降りていないので問題がないといっていますが、もしそれが事実でも3ヶ月近くも船に乗員を閉じ込めている事自体かなり問題があると思ってしまいます。

また同時期にこのショートクルーズの後に出港する第104回クルーズも突然公式サイトから削除されてしまいました。

このコースは満席になったから削除されたのかなと思ったのですが、たまたま削除される数日前にキャプチャーしていた画面があったので、確認したところかなり空席がありましたので、何でこんなに早く閉める必要があったのかと疑問に感じました。それに同時期に行くゼニス号の第1回クルーズはその時点では申し込みを続けていましたので。

その次にゼニス号にも突然不思議な事が起こりました。コースの日程が大幅に突如変わったのです。

航海期間も延び、寄港地も大幅に変わりました。ヨーロッパ特に北欧の寄港地が急に増えて、逆に中米の寄港地が少なくなりました。

また最初に中国の温州に行く予定だったのが石垣島に変わったのはコロナウイルス対策だと思いますが、変更というより全く新しい航路という感じです。

ちなみにクルーズ期間も101日から106日と5日間も延びています。

もう出発まで2ヶ月を割った時期に突然の航路変更なんて不思議だと思いました。

結局これオーシャンドリーム号104回クルーズの内容に合わせたものになっていたんですね。この時点でオーシャンドリーム号とゼニス号のクルーズを合同にするつもりだったのでしょう。

この時期では中国以外はそれほどコロナの被害がない状態だったのですが、最近のピースボートは中国の依存度が高くって、乗客の3,4割が中国の方なので乗れない状態になり、1隻では最低催行人数に達しなかったのではないかと思います。

実際この時期にSNSなどに104回クルーズを予約した人がゼニス号に船がランクアップされてラッキーという書き込みが多くありました。

結局ゼニス号に変わっても追加料金取らずに変更となったので、この時点でキャンセルする人は少なかったようですが、結局このゼニス号第1回クルーズ自体もコロナの影響で中止になってしまいました。

それで、ジャパングレイスが最初に取った作戦は他の船に振り替えたら料金を20%安くするという作戦です。これで少しでもキャンセルをさせないでおこうという作戦をとったのですが、現実は多くのキャンセル者が出たために、すでにご存じのように旅行代金は一括で返せない。3年間の分割払いにするという一方的な通達につながるのです。

 

では何故こういう事態になったかといえば、私が言わなくても分かっていることですが、一番の問題は新型コロナウイルスです。

特にクルーズ船は感染対策に大きな脆弱があることが今回世界中の人々に植え付けられたことにより、クルーズは怖いとか、危険だというイメージが出来てしまいました。

その為ジャパングレイス以外のクルーズ会社でもかなりのキャンセルが発生していると聞いています。

コロナウイルスが沈静化したとしても、暫くはクルーズ船自体に乗りたくないという人が多くなるのは仕方がないことだと思います。

またピースボートを運行しているジャパングレイスにはもう一つの問題があります。それは前にも書きましたが、販路を日本から中華圏に方向転換したことです。

最近のクルーズでも日本人以外のアジア圏の乗客が3割から4割、その殆どが中国からの方々です。

中国自体、コロナは5月時点で大分沈静化をしていますが、まだ海外の渡航を許しているわけではありません。世界的に見るとまだまだコロナは猛威を振るっていますので、二次感染、三次感染を考えると、これらの人々がピースボートに戻ってくるまでにはかなりの時間がかかると思います。

そうなると最低催行人数を割る可能性もあり、今後のクルーズにも赤信号がともる事になります。

ただ今回の中止で気になることがあります。まず中国の方々には全額旅行代金を返金したのでしょうか? 少なくとも2月中までにはキャンセルまたはジャパングレイスからの乗船拒否の連絡が行っていたはずなので、先に返してもらったのかも知れませんが、日本でこの時期にキャンセルされた方でも、まだ返ってきていない人がいます。もしこれが返していないとなれば国際問題になるかも知れません。

今回のクルーズを中止しても、ジャパングレイスはオーシャンドリーム号とゼニス号のチャーター代は支払わなくては行けません。これらの金額は少なく見積もっても5億円から10億ぐらいにはなると思います。

正直言ってジャパングレイス自体大企業ではありません。この損失はかなりの痛手となると思います。

また今回のクルーズ中止によってジャパングレイスは4半期の収入はゼロです。それでも社員の給料や事務所の維持費、またピースボートの維持費も発生するでしょう。

これらも決して安い金額ではないので、そのために今回の返金が一括でできないという騒動になったとも言えます。

ただ仮に今回は乗り越えられたとしても、次の夏の航海が決行出来るとは思いません。確かに世界的にコロナは沈静化に向かっています。しかし撲滅したわけではないので、世界一周クルーズなどという旅行が再開出来るようになっているかはかなり難しいと思います。

また出航出来たとしても一人でも感染したり、旅の途中で感染すれば、船は大パニックになります。船での感染スピードの速さはダイヤモンドプリンセスで十分証明されています。まして貧弱な医療設備しかないクルーズ船においてはすぐに医療崩壊につながります。そうなればピースボートは完全に終わったとしか言えない状態になるのは間違いないです。

個人的には定期的に世界一周クルーズを行っている会社は日本ではジャパングレイスだけなので、何とか頑張って欲しいという気持ちはありますが、一番最悪の時期に二隻体制と中国に販路を求めたことは最大の不運としか言い様がありません。

だからと言ってこれは会社一社が倒産して終結する問題だけではなく、多くのピースボート予約者が早割と称してジャパングレイスに現金で多額の金銭を預けている現状を考えると、大きな被害を生む可能性があるのは否めない出来事だととても危惧しています。

コメント

  1. ピースボートウオッチャー より:

    Denさまの上記ご考察は、事実関係を正確に捉えたうえ豊富な情報に基づき適切な判断を加えたものであり、極めて正鵠を得たものと高く評価します。

    ある事情通は、Denさまのご考察をもう一歩進めて、OCEANDREAM号は近々廃船になるだろうとみています。
    しかしそうなるとおかしいのは、ピースボートが、第104回については新規募集を止めているにもかかわらず、第105回以降については今でも新規募集・宣伝を続けていることです。

    もしOCEANDREAM号が廃船ならば、第105回以降の募集・宣伝も直ちに止めなければならないのに、速やかにそのようにしないのは、第104回のみならず第105回以降の申込者らから一斉にキャンセルを食らい、申込金の即金返還を求められれば、その支払に窮してしまうのを恐れてのことではないかともみられるのです。

    他方、ZENITH号第1回ないし第3回からも大量のキャンセルが出ているはずです。
    そればかりでなく、2年延期したエコシップ申込者からも大量にキャンセルが出ていると思われます。

    ピスボート(ジャパングレイス)には、OCEANDREAM号、ZENITH号、ECHOSHIPの各申込者らから一斉にキャンセルを受けた場合、数十億円に上る申込金の返還資力はあるのでしょうか。

    さらにZENITH号ついては、プルマンツール社に対しての譲受代金もしくはリース代金の支払、またPERAMA(ギリシャ)の造船所に対しての改修費の支払をしなければ、ZENITH号の引渡を受けることすら叶わなくなるでしょう。

    ZENITH号は、果たして4月8日の出航に間に合うのか甚だ疑問です。

  2. 木元 習一 より:

     103回オセアニアクルーズで、ピースボートの本質がよく判りました。オーストラリアのフリーマントルで、船体の検査があり(どこの国でも入国時にはあることですが)その検査で不合格になり、三日間も足止めになりました。その為、日本への帰国が三日遅れになることを決定しました。横浜、神戸港にも三日遅れの変更がなされましたが、ニュージーランドに行くにあたって、オーシャンドリーム号が古いためか(もともと103回で廃船になる噂がたっていました。実際船体は雨漏りがするし排水の詰り、漏れ、等の各所に不具合有り)港湾当局による検査が不合格になるかもしれないので、ニュージーランドの寄港地をすべて飛ばし、その代り、ニューカレドニアのヌーメに寄港しますとの通知がありました。オセアニアクルーでニュージーランドを飛ばす???考えられない行動をピースボート=ジャパングレイスが取りました。すでに三日遅れはほとんどの乗客は理解し、また、遅れついでで、ニュージーランドの検査で、さらに遅れてもよいと大勢の乗客が言っているにもかかわらず、一方的にニュージーランドに行かないことを決めてしまいました。営利を目的にした今回の決定は全く許せないと、船内は怒りで騒然となりました。
     変更を発表する前には、横浜、神戸港の寄港日を早々に予定通りに戻す手続きを済ませ三日短縮し、何もなかったように帰国し終える行動をとりました。
     実は三日以上遅れると、オセアニック号はこの航海の後、中国に行き、ドッグ入りの予定があり、その後船内見学、新たなクルーの予定がびっしり詰まっているため、それらが全てうまくいかなくなり、とてつもない損害が出ることを免れたいための策略だと言われています。ニュージーランドの検査が厳しく数日かかる修理命令が出るかもと、言っていることも信じられなくなりました。
     帰国した結果、今回のコロナウイルスの問題が生じ、結局罰が当たり、中国のドッグにいけなくなり日本の港をさまようことになったようです。
     オセアニックの乗客は日本人が減少し、中国・台湾・韓国人が3割近く乗船しておりました。その人たちは、われわれ日本の乗客が支払った乗船額の半額以下で乗ってきていました。日本人の乗客がかなり減ってきているからではないでしょうか。
     新造船のエコシップ。2022年就航の予定だそうですが、今回のコロナウイルス騒動で、
    影響を受けなければよいのにと思います。もしものことがあれば今予約している方たちにとんでもない被害が出るかもしれないので。
     乗客の事を考えないピースボート=ジャパングレイス、もう一度初心に帰って、運営してもらいたいと思います。

  3. ピースボートファン より:

    (修正後)

    木元さま、大変お疲れさまでした。
    私のピースボート仲間のK氏も乗船していましたので、同氏から全く同じことを聞いております。
    ピースボート(ジャパングレイス)の、クルーズ中に何か事故が起きた場合の無責任ぶりについては、私自身も身をもって体験しておりますので、木元様のお気持ちは良く理解出来ます。

    ところで、木元さまは、エコシップの2022年就航について、今回のコロナウイルス騒動で影響を受けなければ良いのにとご心配されていますが、逆説的ではあるもののそのご心配は全く無用なのです。

    Denさまが、ここにお書きになったことを良くお読みいただけば、すでにエコシップは、コロナウイルス騒動以前に建造不能すなわち2022年就航不能が確定していることがお分かりでしょう。

    にわかに信じ難いことかも知れませんが、エコシップについては、募集開始から4年半も経った未だに建造開始どころか造船所も決まってはいないのです。

    もちろん造船契約も出来てはいないし、船舶の基本設計も出来てはいないのです。
    何よりも肝心な総額約600億円と言われる建造資金の調達も出来ていないのです。

    言葉を換えれば、エコシップは、未だに申込募集用のご立派なパンフレット1枚以外には何も出来てはいないのです。

    ただ、今キャセルをしようとするひとがいても、残念ながら時は遅しとなりかねない状況なのです。

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